「神海苔」をご存じですか?
岡田順司さんが製造・販売する北海道の神恵内村で採れた貴重な天然岩海苔。
それが「神海苔(カンノリ)」です。
1月から4月に採取することが出来、最も寒い大寒の頃に採れる海苔が一番美味しい事から
「寒海苔(カンノリ)」と
呼ばれているそうですが、
寒海苔に神恵内の神をあてがって
『神海苔』(カンノリ)と
名付けたそうです。
生産量が少なく、ほぼ地元で消費されるため、幻の海苔とも言われているそうです。
始めて神海苔を食べたときは驚きました!
神恵内村の海の恵みを連想させる、豊かな海苔の香りと風味。
今まで食べてた海苔の味と全然違う!
どうしてこんなに違うんだろう?
欲しくてなかなか手に入らないこの「神海苔」を制作する体験ができると聞き、神海苔制作体験ワークショップに参加してきました。
10時に「きのえ壮」に集合し、まずは岡田順司さんから海苔について説明がありました。
岩場に生えている海苔を採取する為、海苔には石が沢山ついているそうです。
【石取り】
「海苔を一つまみ持って指を滑らせていくと、石を見つけることが出来ます。」
と言いながら見本を見せてくれる岡田さんに習い、海苔の中の石を探してみると、
小さな小石をいくつか見つけることが出来ました。
私の手では1枚分の海苔の小石を採る作業で30分はかかりそうです…。
根気がいる作業です。
【叩き】
石を取った海苔を包丁で細かく叩きます。
岡田さんはいつも包丁を両手で持ち、歌を歌いながら叩いているそうです!
【海苔打ち】
叩いた海苔を水を数回変えながら洗い、いよいよ海苔打ちです!
型枠を水に沈めすだれの上に静かに海苔を投入します。
その後、ゆっくりと型枠を取り出し、簾に打った海苔を取り出します。
「このお玉2杯くらいが適量です。薄すぎると穴が開きますし、
厚すぎると食感が悪くなります。」
岡田さんの説明を聞きながら海苔を投入しましたが…
見事厚めに仕上がりました(笑)
薄くきれいに海苔を打つのは大変な技術がいるのだそうです。
「緊張する〜!」
と言いながら、みんな慎重に海苔を打ちました。
最後に穴あきを防ぐための「かけ海苔」をして
寒い倉庫で約2日間、常温で約1日乾燥させるそうです。
【乾燥後の石取り】
簾に打った海苔を乾燥させた後、また石を取る作業を行います。
海苔を簾から剥がし、陶器で擦ります。
「石があると金属音がします」
ゴリゴリと擦る音が部屋に響きます。
音で石を見つけて取り除き、ようやく完成です!
体験後はランチタイムです☆
メインはきのえ荘の女将・池本さんが作る「海苔フィーユ」。
神恵内の道の駅やイベントで数量限定で販売される海苔フィーユです、
すぐに売り切れてしまう幻の海苔弁なのです!
「今まで食べていたのり弁と違う!」
「海苔の香りが最高!」
「海苔美味しい〜!」
デザートの揚げ味噌まんじゅうもとても美味しくて、
池本さんの愛情と、神恵内村のおいしさがいっぱい詰まった大満足のランチでした。
神海苔制作体験とランチ、制作した海苔が後日郵送されるこのワークショップは
3,500円で体験できます!
開催時期は海苔が採れる4月までですので、
幻の海苔を味わうチャンスをお見逃しなく!
神恵内村では、昔はどこの家庭でも海苔を作っていたそうですが、
高齢化や後継者不足により、今では海苔を作る人が数名になってしまったそうです。
地域の資源をいかして村を盛り上げたい。
そんな想いで、3年前から岡田さんは海苔づくりを始めたそうです。
「寒波の時に海苔を取りに行ったときは、心が折れそうになりました…。」
岩場での海苔採取作業は、頭から波を被ったり、長靴の中に海水が入ることもあるそう。軍手とビニール手袋を3枚重ねにしても、手先がとても冷たくて感覚がなくなるそうです。
「海苔を取る作業は複数名で行かなければならない決まりなので、寒くても自分の我儘で「帰ろう」とは言い出し難いので頑張ります(笑)」
と笑う岡田さん。
極寒の中での過酷な海苔採取作業、そして、採取後の石取りや海苔打ちなど、すべての工程を終わらせるには8時間ほどかかるとのこと。
手間と時間がかかる作業ですが、この昔ながらの手作業こそが「神海苔」の豊かな風味を生み出すのです。
神恵内村の豊かな自然の恵みと、熱い情熱が生み出した「神海苔」。
その魅力を伝える為に、岡田さんと池本さんが協力して神海苔製作体験を開催している姿が、私には何よりも魅力的に写りました。
資源を輝かせて地域を豊かにするのは、やはり「人」。
そこに住んでいる人達の情熱が何よりも強い魅力となり
人を惹きつけ、地域を輝かせるのだと感じました。
神恵内村に行くと、
自然豊かで美しい村に暮らす人たちの、
力強さと温かな絆を感じて
いつも心を洗われるような清々しい気持ちになります。
また、神恵内村に行こう!
神海苔制作体験で作った神海苔を味わいながら、神恵内村に想いを馳せるのでした☆
神恵内の情報はこちらをご覧ください✨
https://m.facebook.com/kamoenaimiryokusouken/